2014年英語読書日記 No.32(耳読書No.18) The One plus One

Author: Jojo Moyes
Category:Romance

Total recommends:★★
Difficulty:★★☆☆ 
Story:
★★ 
Can't-sleep-degree:
★★☆  
Romance-packed-degree:
★★☆☆  
Adventure-packed -degree:
☆☆
Mystery-packed-degree:
☆☆

メロウなだけじゃない、ビターな芯のあるロマンスを読みたかったらこの人です。

この著者の作品は話題のこの作品が初めてでした。
これはすごいヒット作。映画化が決定してて、ヒロインにGame of Thronesの超人気女優が抜擢されてるので、映画もヒットするかもですね。そろそろ封切りされるかな?

ロマンスで、感動もしますが、あまりにもテーマが重い尊厳死。だからなかなか覚悟が必要で手が出なかった。

新作がaudibleになっていたので久しぶり挑戦してみました。

上の代表作、 "Me before You"と同じくポイニャンと系ではありますが、これはあそこまで苦しくないです。読了感がものすごく良かったです。

でも、ただのロマンスでもない。

それがこの作者の特徴なのではないかと2作目に挑戦してみて、思いました。最初のさわりだけなので、ネタバレないですよ。

イギリスのニューリッチの部類に入るITの会社を立ち上げ、ちょっとした過ちでインサイダー取引と疑われ、捜査を待っているエドと、失業して実家に帰ってしまった夫の代わりに、夫の連れ子ニッキーとふたりの間にできた娘タンジーを、仕事を掛け持ちしてきりもりするシングルマザーのジェス。そんな二人がひょんなことから出会う。

ジェスの娘タンジーは赤ちゃんの頃から数字に異様な興味を示し、小学校で先生から私立の中学(ミドルスクール)への進学を勧められる。かなり多額の奨学金も支給されることを約束されるが、それでもシングルマザーのジェスにはその不足分を補う資金がない。しかし、小学校の先生から「スコットランドで数学コンテストがある。それに応募すれば不足分のお金が賄えるのでは」と話を持ちかけられて、行くことを決意する。

しかし、スコットランドへ行くお金もないジェスたち。自宅に放置してあった夫の古い車をなんとか動かしてスコットランドへ向かおうとするが、立ち往生してしまう。そこへたまたま通りかかったエド。そこから4人プラス1匹の珍道中が始まる。


これは笑いもかなり多くて、ハチャメチャで、先が読めなくて面白かったです。それだけではなく、随所に締りがあって読んで(聴いて)いて止まりませんでした。ありそうもないけど、ありそうだなと思わせる上手さ。短い旅の間に、徐々に距離感を縮めていく男と女。でもロマンスよりも、現実が前に立ちはだかり、主人公たちと一緒に切ない思いもたくさんします。家族愛もうまく描かれています。子供が出てくるので、これまた弱いよ。

一言で言うとすごく魅力的なお話でした。

イギリスが好きな人は、これ読むと「うーん、イギリスって感じプンプン」と思うことうけあいです。ここには、イギリスを代表するような帝国主義的な感覚や、貴族や王様や、マナーハウスとは無縁のイギリスがあります。現代のイギリスっぽさを味わえます。イギリスに数度足を運び、現地の年金生活者、ワーキングクラスの人やアッパーワーキングクラスの人のおうちに滞在させてもらった自分としては、すごく感じがわかる気がしました。

イギリス好きな人はわたしも含めて、ヒストリカルロマンスを思い浮かべてしまう人もいるかもしれませんが、これは違う。現実は貧富の差が激しくて、貧困に困っている人がいて、明日食べるものにも困るような社会。どこの社会でも格差社会が広がっていて、イギリスも経済的に停滞している国のひとつ。

小説はフィクションの世界なので、夢を語られることも多い。ビリオネアが出てきたり、なんかキャリアがあって、暮らすのに困ってなかったりする話が多かったりします。でもそれはそれでいい。

このお話はもっと現実的で身近に感じるお話。主人公が惨めになるシーンが多くて、思わず肩入れしていまいます。「もしかして、この先にどんでん返しがまっていて、超ハッピーエンドが待っているかも」という期待を結構裏切りながら、

最後はハッピーエンドになるという終わり方。なかなかできないですよ。うまい。やっぱり感動しやすいわたしは泣くシーンもありました。

さすがのJojo Moyesという感じです。ツッコミどころを作らない隙のなさと鋭さを持っているのに、ロマンスです。

好きです。この人の作品はまた読もうと思っています。会話文が多いので、audibleで聞くと生き生きしていました。audibleはいくつか出ているのでそれをまず聞こうかな。出ていないものは読もうかなと思います。ひとつ出ていないのですごく評価の高い作品がある。それ読みたいなあ。

英語は読みやすいと思います。★二つと三つの間な感じ。

あと3冊で2014年の読書日記が完成です。ぜいぜい。英語ブログから独立させてから、あんまり人気がなくなっちゃったんですが、それでもいつの日か誰かの役に立てばいいなああと思います。日本で話題に上る数年前にトレンドが分かるのはちょっと楽しいとこもあるかな。洋書どころか、最近は日本語で本読む人も減ってるだろうし、多読もブームは去ったからまあ仕方ないですね。

私の多読ブームは未だ去ってないですねえ。 

読んでいただきありがとうございました。