2014年英語読書日記 No.31(耳読書No.17) The Midnight Rose

The Midnight Rose: A Novel [Kindle版]
Author: Lucinda Riley
Category:Dual time story (Historical )

Total recommends:★★
Difficulty:★★☆☆ 
Story:
★★☆☆  
Can't-sleep-degree:
★★☆  
Romance-packed-degree:
★★☆☆  
Adventure-packed -degree:
☆☆☆☆
Mystery-packed-degree:
★★

舞台はインドとイギリスです。この本のヒロインはインド人女性。その女性が100歳(だったかな)で亡くなるところから物語は始まります。

女性が亡くなる直前にどうしても叶えたかった願いあった。イギリスに残してきた自分の当時3歳の息子のこと。死亡証明書もあったが、自分の母から譲り受けた特殊な直感力で、彼女は息子の死を信じなかった。なぜなら、いままで全ての自分の身近な人の死を悟ってきたからだった。 息子の行方をどうしても知りたかった彼女は、お気に入りのひ孫に真実を書いた手紙、生きていると信じて疑わない息子に当てて彼女の半生を綴った手紙を託した。

しかし、手紙を渡した直後、彼女は息子の死をはっきりと直感する。そして翌日眠るように天に召されたのだった。ひ孫はイギリスへと旅をする決意をする。

インド人女性の生涯と、現代のイギリスのマナーハウスで明るみになる過去を絡ませたデュアルタイムストーリーです。普通は過去と現代の女性二人というのが相場なんですが、この話は現代が舞台の方ではもうすこし複雑です。ひ孫のインド人男性とアメリカ人女優が現代においては主軸になっています。

カースト制度のまだ強かった時代のインド、そして貴族階級意識がまだ強いイギリス。これらをパズルのごとくうまく組み合わせてお話は作られています。 他の作品でもそうですが、ちょっと無理がありそうな設定を組み合わせるのが好きな作家じゃないかなと思います。ちょっときらびやかな世界を描き出してはくれるので、面白いですが、もうすこしキャラクターに厚みがあってもいいかなと時々思いながら読みました。でも醸し出される雰囲気は好みです。

たとえば、インドのマハラジャ、マハラーニー(お妃)やプリンセスの生活やイギリスの貴族の生活を再現してくれるので、そこは読んでいて楽しいです。当時のインドの上流階級の子供はたいていイギリスのボーディングスクールに行くのが主流だったとか、イギリスの広大な領地と屋敷を維持するのに、アメリカの成金の援助が必要だったとかいうエピソードが散りばめられています。ダウントンアビーに近い世界が展開せれていて、しかもドラマチックです。

ヒロインがインド人の女性ですが、非常に健気なのがよかったです。身寄りのない彼女が必死で自分の人生の活路を見出していく、ひどく悲しい想いを胸に生き抜いていく女性として描かれていて、最後の最後で明らかになるエピソードには感動の涙してしまいました。それまでに「ちょっと都合いいかな?」みたいなことろを全部払拭してくれるうまい終わり方でした。

この人の作品は3作目ではじめてaudibleで聞きましたが、インド訛りの英語が聞けて面白かったです。audibleの感想に「イギリス英語がちょっと配役でごちゃごちゃになっていた」みたいなことを書かれていました。これだけ使い分けて演じるのは私からすると驚きでした。インド訛りとイギリス訛り、それも貴族の英語と庶民の英語、アメリカ英語を分けているので、結構大変。ナレーションはインド人みたいなので、インド訛りが一番それっぽく聞こえました。当たり前か(笑)

audibleの魅力はこの「訛り」を意識して語られるところじゃないかなと思います。イギリスが舞台、ヨーロッパが舞台だとこういうのを楽しめます。アメリカが舞台でも、もちろん訛りを変えています。南部訛りとかがすごく特徴的に聞こえますよね。でもイギリスだともっとそれが多い。

いままで読んだ3作品の中でこれが一番印象的でした。ドラマチック度も一番高い。謎がなかなかわからないので、かなり早く読み(聞き)終わりました。面白かったです。

ああ、ドラマチックなロマンスいいですねえ。インドのマハラジャの宮殿とイギリスの貴族のお屋敷の旅、うっとりして終えた私です。

読んでいただきありがとうございました。