Little Lies


2015年英語読書日記 No.6(耳読書No.5) 270冊目

Author: Liane Moriarty

Category: Fiction ( mystery-like )
Length:15hrs and 56 mins (464pages)
  • Total recommends:
    Difficulty: 
    Story:  
    Can't-sleep-degree: 
    Romance-packed-degree:
    ☆☆   
    Adventure-packed -degree:☆☆☆☆
    Mystery-packed-degree:


    独特の切り口です。散漫に見えた一つ一つの出来事がひとつになっていく、ワイドショー。

    地元オーストラリアをはじめ、このところ出版される本がすぐにベストセラーにはいる作家Liane Moriartyの新作です。この人の大ヒット作はこれ、
    これも audibleが出ていたので耳で聞いたんですが、かならず「意外な展開」が用意されていて、けっこう驚きます。

    しかも、設定がどこにでもありそうな、いそうな「フツーの人々」なんですが、実はそのフツーの人たちにもなにかしら、小さな事件がおこっているというものです。

    私はこの人の作品はこの「Little Lies」で3作目です。どれも普通の主婦。これは主人公が複数いて、それぞれの世代代表みたいに年齢層があります。超リッチだったり、離婚、再婚を経ていたり、シングルマザーだったり。いろんな女性の視点から出来事が語られます。それも幅広い読者、女性の読者を得ている理由かもしれません。

    意外性をもちながら、ミステリーの一面も持ち、チックリットの要素もあり、コメディの部分もありのもりだくさんの内容。人の心のすみずみまで描き出していく作者の力量に圧倒されます。鋭い観察眼を持ってるんじゃないかと思いました。

    すごいのは、そのリアリティ。このお話はある幼稚園に子供を入学させるというのが発端で事件がはじまるんですが、みなが「うんうん、こういうことってある」という連続です。例えば、子供の間のいじめ。ママ友作りの苦労。女性が苦労することを本当にうまく、当事者の心情もまじえて書かれています。

    ゴシップの作り方も、話の落とし方もすごくリズムがあるので、ワイドショー的であるにもかかわらず、つい読み進むというなんともいえない本です。ゴシップ満載なのに、どこかドライな感じもあります。

    人間の心の闇を描きながら、それでも人間はどこか愛おしものがあって、やっぱり捨てたもんじゃないなという話の持って行き方にもなかなかうなりました。女性を応援しているかのよう。

    私は見事に作者の意図通りに読んだ読者のひとりだったんですが、ミステリー仕立てになっていて、だれが犯人かあたりをつけながら聴くというもの。このお話はもうひとつ「で、誰が殺されたんだ?」という謎解きもあります。人によってはわかるみたいなんですが、それらを人の噂話から類推させる仕組みです。私は聴いた派なので、さかのぼってページをめくれないからよけいに作者の思うツボにはまれたのかも。

    いろんなエピソードに「ええ?!」となる場面も多い。まあよくそこまで考えつくもんだ。

    英語はわかりやすいと思います。場面の展開が多く、会話文もすごく多いので、生き生きしています。題材が女性にとってはとても身近なので、こういう話はイメージすごくしやすくていいと思います。あまりに文学作品すぎる、歴史がわからない、文化や、背景がわからないと、英語に苦労しながらはなかなか読めないですからね。そういう意味では、語彙が多少わからないのが出てきたとしても、「へえ、国は違ってもどこでもこういうことあるんだ、思うんだ」と思えるので、それが英語読書を助けてくれるのではないかと思います。

    特筆すべきは、audibleのナレーションです。このオーストラリア人の女優さんの七変化の演技は必聴?なぐらいうまいし、人気です。子供の話し方なんてすごくわかってやってる感じ。擬声語も上手。感情豊かに語られるので、ドラマを見ているかのごとく聞けます。私が読むオーストラリアの人気作家の作品はたいていこの人のナレーションです。

    感動やメロドラマ路線から離れたい、でもミステリーほどでもないというときにスパイスのようなこの作者の作品はうってつけです。

    読んでいただきありがとうございました。

    追記:この作品は”Big Little Lies"と同じものみたいです。こちらが後で出ているので、編集とか、英語とかが違うのかもしれません。オーストラリアの作家なので、どちらかが、アメリカ表記にしてあるとか。Big Little Liesはaudibleが日本からは入手不可能でしたが、こちらは大丈夫でした。

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