Still Alice


  • Author:Lisa Genoba
    Category: Fiction
    Length: 
     144pages 7hrs and 51mins
    • Total recommends:  
      Difficulty:
        • ☆☆☆

      Story:

      Can't-sleep-degree: 
      Romance-packed-degree:
        • ☆☆☆

       Adventure-packed -degree:☆☆☆
      Mystery-packed-degree:
        • ☆☆☆

       
2015年英語読書日記 No.11(耳読書No.8) 275冊目

表紙でもうおわかりだと思いますが、若年性アルツハイマー病を発症した演技がアカデミー主演女優賞を受賞した作品の原作です。

アカデミーの前からよく目にするようになって「あ、映画化されたんだな」と思っていました。

あらすじを読んでみたら、「ハーバード教授で、50歳の女性が
最初は更年期障害だと思っていたら、 じつは若年性アルツハイマーだった」

読むことにしました。

読んで良かった。ほんとうによかったです。

淡々と彼女の症状が悪化する様を描いているんですが、それがかえってリアリティを与えていました。小説というより、ノンフィクションのようにさえも感じました。

名門ハーバードのしかも認知言語学の教授という肩書きのエリート女性。同じく同大学の教授の夫と優秀な3人の子供。50歳になってもその頭のキレに衰えは見えていなかった。しかし、病魔は奥深いところでうごめいていた。ある日、急にいろいろことを忘れるようになってきたのを「更年期だ」と思っていたが、あまりにもひどくなってきたので、専門医の門をたたくことにした彼女。

もともと人より優れた頭脳を持ち合わせていたために、すでに発症していたことに気がついていない状態だった。

この年になるまで英語の勉強し続けていて、よく「ああ、数年前はもっと早く覚えられたのになあ。あれ、あの単語なんて言ったけ?」と常に思っている今日この頃の私です。若い人の吸収力はもう自分にはないし、年齢を感じるだけに、このお話はなんだか身近に感じてしまいました。もし自分だったらと思いながら話を読み続けました。

自分が自分でなくなっていく過程を時系列に綴っていく。自分が自分であるうちにできることをしようとする主人公に教えられることはたくさんあります。Aliceのように急激ではなくても、人間は誰もが自分の終末に向かって歩んでいるのだから、その歩く過程をどうするかは自分次第なんだと思えます。

まさに「今」を生きることがいちばん大切。過去よりも未来よりも今。

Aliceは自分の尊厳を保とうと、必死で戦います。でも、それもすべて波にさらわれてしまうがのごとく徐々に蝕まれていくしかない状態になって、ありのままの自分を受け入れるしかない。

自分をなくしていく自分を。

最後に自分を見失って、家族に囲まれて佇むAliceは不幸なのか?

胸にぐっと突き刺さるような現実を見ているのに、やっぱり最後には人間の心の大切さを味わえる作品でした。

Still Aliceというタイトルはうまいなあと思いました。原作は数年前に出たものなので、翻訳も出ています。「静かなアリス」とStillをダブルミーニングにしたところもいいですね。「まだ」と「止まった=静かな」という意味。
日本語でもなかなか同じ感じが出ていそうです。

この平坦な語り口と、話の進め方は、英語が母国語でない私たちにはかえってわかりやすさを与えてくれると思います。すごくわかりやすかったので、読みやすさを星二つにしてみました。英語だと200ページないので短時間で読めて内容が非常によくて、大人向けの本であるという点でもオススメです。

英語でも日本語でもぜひ読んでみてほしい作品です。

このところ忙しくてまた耳だけでの英語読書です。目はけっこう酷使しているので、あけた方がいいとも言えますが。今はスリラーのジャンルのものを聞いています。

読んでいただきありがとうございました。

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