2014年英語読書日記 No.2(耳読書No.1) The Rosie Project


Author: Graeme Simsion
When: January 28rd ~ February 2nd 2014
Category: Romance
Pages:305pages  
 (7 hrs and 30 mins )

Total recommends:
★★★★★ 
Difficulty:★★☆☆☆
Story:
★★★★★   
Can't-sleep-degree:
★★★★★ 
Romance-packed-degree:★★★★★
Adventure-packed -degree:☆☆☆☆☆
Mystery-packed-degree:★☆☆☆☆

今年初めての耳読書はキュートなお話"The Rosie Project"。

39歳の自閉症スペクトラムの天才遺伝学者Don。結構ハンサムで社会的地位も高い。そんな彼もそろそろ身を固めようと、「完璧な妻」を求めて”The Wife Project"を立ち上げます。何度も「お見合い」もどきを繰り返す中、突然彼のもとに現れたのが彼の「理想の妻像」とは対極のRosie。友人の心理学者のジーンが送り込んできた女性だった。

そして彼女が探していたのは自分の”Biological father"。ここから彼の"The Wife Project"と並行してRosieの”The Father Project"が始まります。


オーストラリアの作品は最近よく読むんですが、すごく当たりが多いです。好きな作家のひとり、Kate Mortonもその一人ですが。最近ではこれが面白かったです。あまりに面白くて予定より早く聴き終わってしまいました。
これが大ヒットしてました。ここからおすすめが出てて、この作品を知ったんですが、そのあと”The Rosie Project”も面白いと書いてらっしゃる人がいらっしゃので、耳読書で聞いてみました。やっぱり大正解。

主人公のDonの大真面目なところがとてつもなく面白く、魅力的です。たとえば、DonがRosieからの電話を待つのに、携帯の留守録に任せられずに、大学の講義中に電話を取って、学生の前でやり取りするというくだりは、どっと沸く学生の反応と同時にこちらも大笑い。これはうまい。もう大うけでした。そこからことあるごとに大笑いしました。

そのほかにも数えきれないぐらい、特有の「空気読めない」大失敗が繰り広げられるんですが、それが魅力。フツーなら考えられない展開で、そのストレートぶりに読者も振り回されながらも「ああ!Don!」とやきもきしたり、大笑いしたり。最後には完全に肩入れしているんですよね。言動からは読み取れない彼の心の葛藤や感情が非常に伝わってきて自閉症スペクトラムの人が違う角度で実は心では喜び、傷つき、苦しんでいるのもわかります。

その彼の内面のやさしさを知る人もいて、そのエピソードにほろっとなります。

失敗だけでなく、天才ならではのすごさにも笑います。あまりの記憶力の良さにバーの共同経営を持ちかけられたりする場面もあって、話が細かい部分まで計算されていてほんとうに楽しめました。

Donの性格を反映する、詳細なこだわりあるモノの描写が面白いんですが、その筆頭に「食べ物がおいしそう」というのが挙げられます。表紙のロブスターのお料理といい、思わず食べたくなります。

最後に家政婦さんがDonの"The Wife Project"の書類の上にこう書きます。

"Don, nobody is perfect."

この話はこれに尽きるなとも思いました。

「いろんな人がいて当たり前。人は違って当たり前」をわからせてくれるお話でもありました。「誰も完璧じゃない」はDonが完璧ではない事にも当てはまります。人は欠点があるからこそ悩んでいるからこそ味がある。

自閉症スペクトラムとう名前が出てきた今日この頃ですが、昔からこういう人は「変わり者」として存在していたはず。昔はもっと周りの理解が少なくて大変だったろうけど、今みたいな区別もなかったかもとよく思います。ノーベル賞の受賞者の何パーセントかはそういう天才系の人だという話もありますしね。

Donの視点で一見冷静に描かれている紆余曲折だからこそこの本が魅力的なんですが、貫かれている思いは非常に純粋。

そこにほろっとなります。

話の終わり方も素晴らしい。あの終わり方は好き。

英語は読んだら読みやすいと思います。聞いても聞きやすかったので。言葉の使い方に特徴を持たせているのが面白かったです。話す時にyesと言わずに思わずcorrectと言いたくなります。

超お勧め。