Ordinary Grace


Author: William Kent Krueger
Category: Mystery
Length: 321pages /
10 hrs and 59 mins

Total recommends: ★★★★
Difficulty: ★★★☆☆
Story:★★★★
Can't-sleep-degree:★★★
☆☆
Romance-packed-degree:
☆☆
Mystery-packed-degree:★★★★


2015年英語読書日記 No.30(耳読書No.22) 294冊目

13歳のあの夏に起こったこと。川のせせらぎを聞きながら、遠くに列車が線路を走っていくのが見える。そして線路は川のようにどこまでも続くのだ。

あの夏におこったこと。悲しさがもたらした小さな奇跡。

2014年のエドガー賞受賞作とあったので、久しぶりにそういうの聞いてみました。ミステリーの文学賞ですね。

これ、ミステリーというより文学だと思いながら聞きました。すばらしいセリフがたくさんあふれてます。

最初は13歳の主人公フランキーの友人が死んだという話から始まります。だからミステリーなのねと思いながら読み進むんですが、ずっと彼の家族や周りの話に終始します。フランキーの父親は将来を有望されていて、弁護士になるはずだったが、第二次世界大戦から帰ってきたときに神に仕える仕事を選んだ。美しい母、やさしい姉、吃音がひどく人前に出ることを嫌がり、いつもフランキーのそばにいる弟。

一瞬「これはスタンド・バイ・ミーか?」と思いながら聞き始めました。最初のテンポになかなか物語にはいっていけず、気がそがれがちだったんですが、後半それが一変しました。その描写が生きてくる展開。

これは賞をとるのもうなずけました。

作者の肉声でインタビューも入っていました。すごく優しそうな声です。
ご本人もaudiobookで音声でご自身の作品が語られるのはうれしいとも言ってたなあ。自身の13歳を重ねて書いた作品で、いつもの作品とは違うと仰っていました。インタビューでもふれられていたんですが、タイトルのOrdinary Graceが作品のすみずみまで生きていると私も思いました。

これはミステリーを期待しないで読んだほうがいい作品だと思います。

小さな奇跡は人の心の中で起きる。小さな小さな変化。雲の隙間からほんの少しだけ光るsilver liningが川にそそぐような小説でした。

英語は少年が主人公で、(実際は40年後の本人が回想する形)あまり難しい単語は出てきません。父親が牧師なので教会のシーンが多い。教会の椅子とか、教会用語が出てくるぐらいですかね。

思い浮かべたのはやっぱりエドガー賞受賞者。ジョン・ハート
犯人捜しよりも、少年の心に寄り添うようなノスタルジックさと家族を描いているという意味で思い出しました。

お勧めです。

数字を見て気が付いたんですが、半年たらずで30冊行きました。パチパチ。ほんとは25冊ぐらいと思っていたんですが、ハイペースになってました。いろんな物語が心に流れてくるのはほんとにいいです。でもスローダウンしようかな。

あ、それと、読書日記ブログの★(ライブドアブログは★でランクがあります)が★一つから二つに増えました。ちょっとうれしい。これも読みに来てくださる皆様のおかげです。ここは私にとって弱小クラブみたいものなので、ランクが上がるのは素直にうれしいです。

次はまたジャンルを変えて、日本でよく読まれる女性作家の新作を聞き始めました。かなり英語がわかりやすいです。

あなたにも素敵な1冊が見つかりますように。

読んでいただきありがとうございました。

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