Atonement

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多感な少女のFantasyが人の人生を変えてしまう。岐路に立ったあと、人々のたどる道とは。心の奥底に深く、深く浸透します。「贖罪」とはなしえるものなのか。せつない、哀しいお話。
Author:Ian MacEwan
Period:.About 5days
Category:Fiction
372pages

Total recommends:★★★★☆
Difficulty:★★★★★
Story:★★★★☆
Can't-sleep-dgree:★★☆☆☆
Mystery-packed-degree:☆☆☆☆☆
Romance-packed-degree:★★☆☆☆

基準や感想はあくまで一英語学習者の主観に基づくものです。ご了承ください。

春から違う職場で働きだしてからなかなか時間がとれません。ゴールデンウィーク前にあっこさんと一緒に読み始めたこの本。彼女はあっという間に読まれたんですが、私は本を開く時間もなく、この週末で読むぞー!と昨日から重い腰を上げて読了しました。90ページから250ページまで昨日いっき読み。残り372ページまでをさっき読み終えました。(午後2時ぐらい。ブログは写真をアップいた状態で置いてあったので朝の時間ですね。)集中して読まないときっといつまでもカバンの中にこの本が入れられている状態が続くことが予想されたので。これは映画を先に見ました。原作があるって知らずに。原作があると気づいた時点ではまだまだ自分の英語力に自信がなかったたので、お気に入りにおいてありました。あっこさんがいなかったらきっと読んでいなかっただろうなあ。ありがとう。

お話の主な舞台は1930年代から40年代の戦時中。これは「ナルニア国物語」の現代の設定と同じくらいですよね。郊外への疎開とか、ロンドンの街の様子が似ています。イギリス郊外の富裕層のお屋敷で、Brionyは末っ子として育った。母や年の離れた兄Leonと姉Ceciliaにかわいがれながら、彼女は本を通して少女時代をファンタジーの中で過ごす。

ある夏のこと。屋敷の子供たちがそれぞれ寄宿生活から帰省し、いとこや、幼馴染の使用人でLeonとCeciliaとともにケンブリッジ大へ行っていたRobbieも集まる中、ある事件が起きる。事件はBrionyが自分の空想癖から思い込んで真実とは全く違う方向にことが進んでしまうことから、悲劇がはじまったのだった。

「もしあの時ああしていれば今頃は、あの人たちはあの子は幸せなはず。」と仮定を描きながら読むお話。せつないです。それがこの物語の魅力の一つでは?と思いながら読みました。映画でお話しの筋もしっているし、悲しい結末も知っていただけにより一層せつなくなりまいした。本を2度読みする感じをちょっと味わえたかもしれまません。

英語の難易度は初めての★5つとつけました。なぜなら、この本をリビングに置いていたら、滞在していたニュージーランド人が手にとって、「これ、読んでるの?ぼくはこれちょっと読んで挫折した。」とおっしゃる。ええ?そうなの?わたしゃただの英語学習者なのでそんな判断むずかしいわと言うと本を開いて、「ほら見て、まずここに主語があるよね、そのあとずーっと散文的に描写が続いて、ああ、やっと3行飛ばして動詞があった。これは読みにくいよ。わざとこうやって書いてある。僕はマキューアンのほかの作品は読んで読みやすかったけど、これはスタイルが好きじゃない。僕はこれだけは読んでない。僕の母はこれもだいすきだけどね。」ほおお。そうなんですね。ちなみに彼は旅に出る前は編集のお仕事をしていたようです。だから彼にとってはこの本は「難しい」のではなく、「趣味に合わない」だけにしても、よかった、安心しましたよ。私には難しいはずですね。どこかの書評に「英語が簡単で読みやすかった。」とあったような気がしますが、わたしのこの読書日記と同じで、やはり主観がかなり入っているようですね。人によって違う。あれはきっと海外の大学なんかで文学を専攻した日本人のお言葉かもしれない。私の場合は難しかろうが、なんでもけっこう読んで楽しいと思えるところが変さかもしれませんが。この本の特徴の一つかもしれませんが、英語ネイティブがご指摘の通り、1文が長く、ピリオドまでにコンマで文が細かく仕切られる状態が続く文章です。うう~。

もう一つの難しさは、散文的である(文学は詳しくないのでまちがっていたらご容赦ください。)と同時に、表現が非常に回りくどいです。技巧的に挑戦した作品だそうで。そうだったんですね。特に主人公の少女の屈折した心情は情景描写と心理描写を交えながら読者に「この少女は実はこう考えてるんだ。」と類推するよう求められているような気がしました。屈折した印象を覚えました。3部構成ですが、(実際にはエピローグがあるので4部とも言うんでしょうかね。)part1は読みにくい気がしました。part2は大人のカップルの心情が軸になっているので、そのへんは非常にわかりやすくて、part1でわかりにくかった点を解消もできるようになっています。part3は少女の成長を描きながら話が急展開します。part1~part3までは語り手が第三者で、エピローグが少女本人の語りにかわります。

imagesCANAU32B映画も私のお気に入りの映画の一つです。2,3年ぐらい前に見たと思います。原作を読んでみて、あの映画すごく丁寧に原作のイメージを伝えようとしているなと思いました。抑えた感じがよく伝わっていました。なんといってもジェイムズ・マカヴォイがいいです~。原作とは違う感じですがね。少女の繊細さと残酷さそしてその後の自分の人生の捧げ方もよく描けてたんじゃないかと思いました。いや悲しいのでもう一回見たいとはおもいませんがね。よく同じスタッフ、同じ俳優(キーラ・ナイトレイ)の「高慢と偏見」と比べて地味だとか言われていますが、私は映画が「つぐない」のほうが断然いいと思っています。「高慢と偏見」はかつてのBBCドラマをなかなか超えられない。あれでMr.Darcyことコリン・ファースがイギリスの国民的俳優となったんですものねえ。原作はかなり手ごわいかもしれないけど、映画でも感じはすごくでているので私としてはお映画で観ても感じはわかるんじゃないかと思います。

しかし、カズオ・イシグロの「Never let me go」を原書で読んで、そのあとテレビの彼の特集番組で翻訳の朗読を聞きながら、同じ個所を原書で探して読んだんですが、

まるで印象が違う。

きっとこの作品もそんな作品なんじゃないかと思いました。きめ細やかな印象です。男性作家だけど、違和感なかったです。すごく繊細な人なような気がする。

イギリスのブッカー賞候補にもなった大作を読んだあとは、やっぱヤングアダルトでいきましょう。といっても明日からまた怒涛の仕事。今週は夜のお仕事が3回も~。しかし代わりのきかないお仕事ですし、必要とされているのもありがたいことですね。よく寝なくちゃ。でも読書時間を週日にもほしい私です。

でも、何でも面白いと思ってしまって書くんですが、ありがたいことにここにきてくださったかたが、いくつか同じ本を読んでくださいます。とってもうれしい。でも読んだ方にとって、おもしろくないこともおきています。すみません。この作品に関しては「深くて文学してて、面白いけど、難しい」です。まだまだ一英語学習者の感想なのでご容赦ください。

今いまから洗濯物取り入れて(主婦さんのブログで気が付いて、うちも布団を入れ替えました。シーツをいっぱい洗濯しました。)子供が帰ってきたらお稽古に連れて行って、帰ってきたら明日の仕事の準備ですぅ。うへえ。

日も来ていただいてありがとうございました。
いい一日をお過ごしください。