Inside Out

Inside Out (MIRA)
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希望のない閉塞空間からの脱出劇。果たしてヒロインは外の世界へと旅立てるのか?

Author:Maria V. Snyder
Period: 2.14.2011~2.20.2011 (7days)
Category:Youn Adult Fiction
315pages

Total recommends: ★★★☆☆
Difficulty:★★★☆☆
Story:★★★☆☆
can't-sleep-dgree★☆☆☆☆
Mystery-packed-degree:★★☆☆☆
Romance-packed-degree:★☆☆☆☆

(基準や感想は、あくまで一英語学習者の主観に基づく判断ですご了承ください)

前回がなんともかなしい、本当にあってもおかしくないお話だったので今回は完全にフィクションでさわやかなものを!とこれを手にとりました。この著者の作品は前回「Poison Study」が好きだったので。語り口が好き。3部作の第一部のようです。2巻がもうすぐでるようですね。

話はある近未来?でパイプや金属で囲まれたある閉塞空間の中。舞台の社会は二つの階級に分かれる世界。The Scrubと呼ばれる下界に住む住人は生まれたときから産みの親から離され、施設での集団生活で育てられて、労働することで一生を終える。The Upperと呼ばれる上階に住む住人とは接触を禁止されている。この社会を支配するのはTravaと呼ばれる一族。この社会の均衡を壊そうとするものに待っているのものは「死」。Chomper(体を切り刻んでしまう機械)と呼ばれるところで体をリサイクルされて再利用される。例えば肥料に。
 Scrubとしてパイプ掃除を担当する少女Trellは別名「パイプの女王」と呼ばれている。一匹狼で、仲のいいのは兄弟のように育った同じScrubのCogのみ。彼女は1人を好み、パイプの中を縦横無断に行き来して過ごす日々だった。ある日TrellとCogの前にUpperからやってき預言者と呼ばれるBrokenManが現れる。彼は言う。「外界に通じる出口があるので探すのを手伝って欲しい。」と。外に出て自由の見になりたいCogはTrellならパイプの中を行き来して出口を見つけることができると彼女に頼む。Trellは出口の存在を信じてはいなかったが、CogのためにBrokenManが隠したディスクを単独探しあてる。しかし、そこに待ち受けていたものは、恐ろしいPCP(人口統制警察)の追っ手であった。つかまればChomper行き。PCPにつかまったCogがChomperに送られるまでのカウントダウンでTrellは彼を救い出し、出口を見つけなければならない。彼女は果たして出口を見つけて自由を手にすることができるのか?PCPの役割とは?The Upperとは?そこからノンストップのTrellの闘いの日が幕を開けるのであった。

ヒロインほTrellは「Poison Study」とほぼ同じタイプのヒロイン。魔法使いじゃないけれど。孤児で両親の顔も知らず育ち、パイプの中を縦横無尽に行き来できて、頭が切れる。なかなか他人に心を許さない。そして強い。

同じような強いヒロインが今度はパイプと金属で囲まれた狭い空間で戦うお話です。最初にこの舞台設定はまるで○○だなあと思いながら読んだら、最後はやっぱりそうだった。だから自分の想像した世界はかなり、いや正解だったんだと安心しました。ネタバレになるのはいやなので、あえて伏せておきますね。

よく似たヒロインなので、どうしても自分の中でPoinson Studyと比較してしまうための★3つですが、話は複線が一杯はってあって、あのしゃっきりした語り口も健在で読むのは楽しかったです。私は歴史物が好きなので、どうしてもPoison Studyに軍配が上がってしまうだけで、こちらが好きになる人も多いかもしれません。こちらは中世の香りもなくて、魔法使いも出てこない。だから現実味が高い。無機質の中で繰り広げられる人間ドラマです。ファンタジー苦手な人もけっこういますからね。

ここで繰り広げられる世界は「歴史は繰り返される」ような支配する側、される側と恐怖政治を描いています。でも結局はその支配も永遠ではない。

ヤングアダルト向けの話ですが、英語がすごく簡単というわけでもないと感じました。英検1級単語は結構でてきます。実際前回読んだ本より読む速度は遅かったので思ったより時間が必要でした。前回の本はすごく情緒がある感じでしたが、この本はもっとロジックがしっかりした感じです。それがこの作者の魅力でもあると思います。でてくる登場人物たちがみんなけっこういさぎよい。すごく強さを感じました。お話は相変わらずスピード感あふれています。タイムリミットまでにミッションを完了しないといけないという場面がたくさん出てきます。そういう意味ではさきに読み進むとは思います。密閉空間でのお話なので、けっこう想像力が必要だなと感じました。描写も結構多い。あたまに描かないとすぐに迷路に陥りそうになります。

続きはどうなるんだろ?というところで終わります。この題名が「Inside OUT」で続きは「Outside IN」だそうです。

さて、次は文学作品?に挑戦。TIMEかBBCで女優さんのキーラ・ナイトレイの話を読んで、前から読もうと思ってたけど急に読みたくなりました。映画を借りて観る前にまず読みます。

でも、ここのところ本ばかりで映画見ていません。仕事も落ち着いてきたのでそろそろ映画館に足を運ぼうかなと思っています。うふふ。